2017Jリーグ -J3リーグ-
いつもホームページをご覧いただき、ありがとうございます!
さて、既に始まっていますJ1、J2リーグの2017シーズンですが、
J3リーグも開幕しました。
J3リーグとは、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)における3部リーグで、
略称はJ3(*ジェイスリー)。
J3リーグは、2013年2月26日に開催された理事会において新設が正式に決定。
そして、3月6日にJ1リーグやJ2リーグと比べてクラブの参加要件が緩和された
そのリーグの概要が発表されました。
それから一年が経過した、2014年3月9日。
J1、J2に続くカテゴリー、J3リーグが、
Jリーグ・アンダー22選抜チームを含めた合計12チームで開幕しました。
初年度のJ3は、3回戦総当たりのリーグ戦で、
1位のチームはJ2に自動昇格、
2位のチームはJ2の21位と入れ替え戦を行うかたちでした。
この現時点で※(昇格に必要な)J2ライセンスを保有していたのは、
FC町田ゼルビア、ツエーゲン金沢、ガイナーレ鳥取の3クラブのみでした。
※2014シーズンの状況です。
【J3設立までの流れ】
2008年6月発表の『J2リーグの将来像』について、
「J2の参加クラブ数は、最大22とする」
「J2の参加クラブ数が22に達したシーズン以降はJ2とJFLの入れ替え制度を導入」
といった昇降格要件等は、いずれも2012年シーズンをもって達成されました。
ただその一方で
「全国で100以上のJリーグを目指し得るクラブが活動することを、将来目標とする」
という部分と、
日本サッカー協会(JFA)が、並行して検討する事項、
「JFL(日本フットボールリーグ)の活性化、およびJ2から降格したクラブへの支援施策」
などについては、依然途上段階にありました。
加えてJリーグ側の現状認識として、
「Jリーグは、40クラブと準加盟6クラブまで拡大したものの
“全国に広がっているとは言えない”状況でした」
また、
「サッカーファミリー拡大のためには『Jリーグを目指す』と意思を表示したクラブを
できるだけ広くJリーグの『仲間』として受け入れることが求められました。
こういった状況を踏まえて、
2012年1月30日・3月23日に開催された「JFA/Jリーグ将来構想委員会」において、
「J2下位クラブの強化」と「(下部リーグの)裾野の拡大」を視野に入れた検討がなされました。
その後の議論で、2012年9月1日に行われた「Jリーグ準加盟規程」の改定(要件緩和)が示され、
『Jリーグを目指し得るクラブ』を全国に100以上つくる施策の一つとしてJ2の下部リーグ、
すなわちJ3設立の方向が具体化されました。
2013年11月13日に行われた、リーグのJ1・J2合同実行委員会で、
予定通り、J3を12チームでスタートすることを確認。
その内訳はJ3ライセンスを持っている10クラブと、
地域リーグから1クラブ、それに、Jリーグの若手選抜チームでした。
2013年11月19日に行われたJリーグの理事会で、
まず、JFLから9チーム、若手選抜の1チーム、合わせて、10チームの参加が決まり、
残る2チームは、J2とJFLの入れ替え戦で敗れた1チームと12月に行われる理事会で
地域リーグの3チームの中から選ばれる1チームとなり、
これまでJ1とJ2のチームがなかった5つの県に、
新たにJリーグのチームが設けられることになりました。
これは日本サッカーにとって、大きな前進でした。
では、開幕年から今シーズンまでのJ3の状況を整理してみましょう。
【J3の主な特徴】
◇J3からの降格…
現在J3リーグには、ライセンス不交付による「退会」以外にJ3からの“降格”制度はありません。
◇天皇杯への出場…
J3クラブは、天皇杯本大会の出場権は与えられず、都県予選からの参加となります。
◇若手選手の育成…
創設当時から2年間は、
J1リーグ及びJ2リーグに所属する22歳以下の選手で構成される『Jリーグ・アンダー22選抜』
昨年からは、J1及びJ2クラブの23歳以下の選手で構成されるチームが参加しています。
【クラブ編成】
2017シーズンのJ2リーグクラブ編成は、下記の通りです。(*昨シーズン同様の22)
【2017シーズンの変更点】
1.リーグ戦の放送がDAZN独占となった
2.J2・J3入れ替え戦が行われなくなった
3.昇格枠が「1.5」から「2.0」に拡大 *2位までがJ2へ自動昇格
4.クラブ数が奇数になる関係で、毎節1チームが試合がない
5.各チームの年間試合数が、「30」から「32」に増加
気になるのは来季の昇格ですが・・・
J3で、現在の時点でJ2昇格に向けてライセンスの問題がクリアになっているのは
次の5チームのみです。※[]内はクラブライセンスのグレードです。
栃木SC[J1]
長野パルセイロ[J2]
カターレ富山[J1]
ガイナーレ鳥取[J2]
ギラヴァンツ北九州[J1]
上の表のように、昇格には“昇格するリーグのライセンス”が必要となるため、
実力(*リーグでの成績)のみで、昇格を果たすことは残念ながらできないのが現状です。
現時点でJ3では、J2昇格に必要なライセンス取得に要求されます施設などの“環境面”の整備が
不足しているクラブがまだまだ存在します。
但し、現段階でライセンスがなくとも、諸問題がクリアになり、
次回の審査のときにJ1ライセンスやJ2ライセンスを取得できるチームが出てくることも
あり得ます。
こういったクラブもJ3で好成績を残すことにより、
地元住民や行政に存在をアピールしてスタジアムやクラブハウス、練習場等の環境が整備される
方向に進むすることも充分考えられます。
ライセンスに必要な環境といえば・・・まずスタジアムが挙げられます。
【スタジアム】
今シーズンJ3で戦うクラブの中での注目スタジアムは、
ギラヴァンツ北九州の新スタジアムです。
『ミクニワールドスタジアム北九州』
収容能力は、15,066席(*将来的に2万人に可能)
これまでギラヴァンツ北九州がホームスタジアムとして使ってきた北九州市立本城陸上競技場は、
北九州市で最も大きな陸上競技場兼球技場であるものの、
芝生席を除いた収容人員は10,202人で、
J1のスタジアム基準の収容人員(15,000人)に届かない状況でした。
またその他、アクセス面の問題、さらには「観る」施設としての不備が多く指摘されていました。
こういった状況を受けて、北九州市は
「市民に夢と感動を与え、豊かで活力ある北九州市の創出につながる
『観るスポーツ』の機会を提供するため、
プロアマ問わずサッカーやラグビーなどのレベルの高い試合や大会を中心に開催できる施設」
として、新たに収容人員2万人規模の球技専用スタジアムを建設することを計画。
それが今春、実現しました。
バックスタンドの規模が大幅に縮小され、
収容人員は15,000人規模と計画を改められましたが・・・
バックスタンド側は、海に面していますので・・・
今後、海上部に拡張できる構造とすることにより、
『将来的に20,000人規模のスタジアムとすること』
を想定しているそうです!
ミクニワールドスタジアム北九州は、“球技専用”スタジアムです。
2017年2月18日にスタジアムのこけら落としとして、
東日本大震災・熊本地震復興支援チャリティーマッチ
「サンウルブズvs.ジャパンラグビートップリーグオールスター」
が行われました。
観客席は日本初、
“ゼロタッチ”というつくりです。
最前列は「選手とほとんど同じ目線で観戦が可能」です!
このような素晴らしいスタジアムは、
昨年、AC長野パルセイロの本拠地、長野県にも誕生しています。
長野市の南長野運動公園のサッカー・ラグビー等の球技専用スタジアム、
南長野運動公園総合球技場『長野Uスタジアム』です。
※収容人員15,491人
スタンドは二層式で、傾斜もほどよくつけられているため、
最上段に座ってもピッチが目の前に感じられるのが魅力です。
さらに屋根は座席最前列まで覆い、雨や雪の心配なく観戦が可能です。
正に“観るため”に最適なつくりをしています!
実は、J3 リーグには、“サッカーを観る”に相応しいスタジアムが他にもあります。
▷左上から時計回りに順に
❶栃木グリーンスタジアム(栃木),❷ニッパツ三ツ沢球技場(YS横浜)
❸藤枝総合運動公園サッカー場(藤枝),❹とりぎんバードスタジアム(鳥取)
※藤枝運動公園サッカー場の収容人員は13,000人ですが、その多くが芝生席と立見席のため、
収容人員は5,056人(*メインスタンド)。
*Jリーグでは芝生席を原則としてカウントしない規定のため、Jリーグライセンス規定に達してはいません。
【2017シーズンの日程】
【第1節の結果】
明治安田生命J3リーグ ~第1節~
3月11日 (土)
Y.S.C.C.横浜 0-2 福島ユナイテッドFC
鹿児島ユナイテッドFC 5-0 藤枝MYFC
3月12日(日)
栃木SC 0-0 FC琉球
SC相模原 0-1 AC長野パルセイロ
ギラヴァンツ北九州 1-1 ブラウブリッツ秋田
FC東京U-23 0-2 カターレ富山
ガンバ大阪U-23 0-2 ガイナーレ鳥取
セレッソ大阪U-23 2-2 グルージャ盛岡
今シーズンのJ3リーグは、3月11日土曜日(13:03キックオフ) 、
Y.S.C.C.横浜 vs. 福島ユナイテッドFCの一戦で幕を開けました。
(*同日、14:03キックオフで鹿児島ユナイテッドFC vs. 藤枝MYFCも行われました)
福島ユナイテッドFCは前半31分、田村翔太 選手⑪が左サイド中央よりで
ディフェンスラインの裏に抜け出しパスを受け、相手GKが前に出ているところを確認し、
ペナルティエリア手前の左からループ気味のシュートを放ち、先制に成功。
その2分後の33分、ペナルティエリア内の混戦の中で、前田尚輝 選手⑰がシュートを放ち、
クロスバーを直撃します。そのボール(はね返り)を、
星広太 選手⑭が頭で押し込み追加点を奪取。
福島は、この2点を守り切り、東日本大震災から6年という節目の日を白星で飾りました。
これから12月までの、長いシーズンが始まりました。
日本のサッカー、Jリーグは・・・ J1、J2だけではありません。
J3リーグには、Jリーグの理念である『地域密着』の姿がそこにあります。
皆さまの街のJリーグを、ぜひ観戦しましょう!