リオ五輪開会式 ~五輪の素晴らしさ~
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リオデジャネイロオリンピックが開幕し、5日目に入りました。
盛大に行われました開会式は、ご覧になられましたでしょうか?
思考を凝らした演出には、大きな驚きと感動がありました。
さて、その開会式の選手入場の時、
どこの国も代表していないオリンピックの旗を掲げたチームが二つありました。
一つはIOA「オリンピック独立参加選手団」、もう一つは、ROT「オリンピック難民チーム」です。
《オリンピック独立参加選手団 *参加選手9名》
オリンピック独立参加選手団は、略してIOA(Independent Olympic Atheletes)。
このチームに参加する理由はいろいろで、国際オリンピック委員会(IOC)からの資格停止、
「国がなくなってしまった」や「国が国際的に認められていない」、
その他「国籍がなくなってしまった個人」など、
国を代表できない状況にある選手が、個人として参加するチームです。
今年は、IOCから資格停止を受けているクウェートの選手などが参加しています。
※画像はオリンピック難民チームです
《オリンピック難民チーム *参加選手10名》
オリンピック難民チームは、略してROT(Refugee Olympic Team)。
難民チームは、今回初めての登場となります。
国際問題となっている難民問題への働きかけの一環であり、
充分な環境がない難民となっている選手を支援し、
世界の全ての難民に希望のメッセージを送ろうと構成されたチームです。
南スーダン、シリア、エチオピア、コンゴ民主共和国から参加しています。
共に国旗の代わりに五輪旗が、国家の代わりに五輪賛歌が使用されます。
そして、開会式でのブラジルの歴史や国家の成り立ちを表現する演出の中での1コマです。
ブラジル日系移民による群舞の演出がありました。
この演出は、広島での平和祈念式典に合わせた、日本時間の午前8時15分頃に行われました。
演出した映画監督、フェルナンド・メイレレス氏は
「世界中に戦争と平和について考える時間にしたい」
と演出に想いを込めたそうです。
メイレレス氏は当初、
「開始15分後、平和のメッセージを組み込み、人類最大の悲劇に触れるべく、
日本でささげられる1分間の黙とうを開会式でも行いたい」
と提案したそうです。
しかし、IOCから開会式には、いかなる国の扱いも差があってはいけないというルールがあり、
(黙とうは)政治的行動に当たると判断され、計画は残念ながら見送られたそうです。
黙祷とは違う形にはなりましたが、平和への誓いを表現する手段は、
演出の中で、大きな意味をなしていたように感じました。
「リオデジャネイロから広島へ、平和への想い」・・・伝わってきました。
メダル獲得数も気になりますが・・・
今回はIOC トーマス・バッハ会長の開会式であいさつの一部を、最後にご紹介して、
まとめとさせていただきます。
この五輪の世界では、すべての人に一つの“普遍的な法則”が適用される。
この五輪の世界では、みな平等だ。
この五輪の世界では、人類共通の価値は、私たちを分断しようとする力よりも強い。
そこで五輪選手に、こう呼びかけたい。
「自分自身を大切に、お互いを尊敬しあい、五輪の価値を尊重してほしい」
これらの価値が、五輪を比類なきものにしている。
私たちの住む世界では利己主義が幅を効かせ、一部の人々が他者より優れていると主張している。
しかし五輪が示す答えとは、次のようなものだ。
五輪の連帯の精神にもとづき、大いなる敬意を以て難民五輪選手団を歓迎する。